「1964東京オリンピック・デザインプロジェクト」にピクトグラム・デザイナーとして参加した原田維夫&原田工房は、きたる「東京オリンピック・パラリンピック2020」を応援しています。
2013年10月27日(日)、原田維夫が、所ジョージさんが司会するTBSのテレビ番組【スパニチ!ニッポンの出番!】に出演しました。
原田が、新進の若手デザイナーとして、いまでは世界中で使われているピクトグラムを初めて開発し、その後のオリンピックやデザイン界のみならず、社会生活や都市計画にまで大きな影響を与えたといわれる「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」に参加した当時のようすを語りました。
...あらためて、皆さん、「ピクトグラム」ということばをご存知でしょうか。
上の写真の背景にあるような「公共空間の案内などに使用される図記号」のことで、現在は街中でごく普通に見られるものですよね。でも、じつはピクトグラムは、「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」ではじめて開発され、その後世界に普及したものなのです。
だれもが知っている「トイレの男女マーク」は、じつはこのプロジェクトから生まれたものなんですね。
ピクトグラムの発明は、まさに世界のデザイン界に革命をおこし、あまねく社会に影響をあたえた一大イノベーションだったわけですが、原田は同プロジェクトにおける開発チームのメンバーとして活躍したのです。
番組では、原田の回顧をもとに、悪戦苦闘した当時のエピソードの数々がとりあげられ、再現シーンもいくつか紹介されたのですが、放送直後から、ファンや関係者の皆さまから「元気をもらった」「感動した」といった内容のお電話やメールをたくさんいただきました。本当にありがとうございました。
原田維夫公式サイト管理人より
2014年10月17日(金)、毎日新聞勇敢に、やくみつるさんが、原田維夫が出演したNHK-BS1「1964から2020へ オリンピックをデザインした男たち」に対するコメントを寄せられています。
「今でもホレボレ 大会シンボルマーク」と題したやくさんのコメントは、番組の内容をお上手に伝えており、たいへん示唆に富んだものともなっています。ぜひご覧ください!
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2014年10月10日(金)、読売新聞・朝刊に、原田維夫が1964東京オリンピック・デザインプロジェクトについて語ったインタビュー記事『1964東京五輪 伝言「絵文字はおもてなしの心」』が掲載されました。
原田の作品のわかりやすさ、丁寧さ、見る人を楽しませようとする精神(緻密な歴史考証やダイナミックな作風など)は、当時のこのプロジェクトによって強く原田の心に刻まれ、現在に至っています。
原田が、自身がプロのアーチストを強く自覚する原点となった仕事、と位置づける当時の様子がくわしく語られています。ぜひご覧ください!
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原田維夫の回想録が収録されている「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」公式写真集(東京国立近代美術館・刊)。
ピクトグラムはもちろん、公式ポスター、日本選手団のユニフォーム、大会パンフレット、入場チケット、記念切手、メダルなど、1964年の五輪における、あらゆるデザインの成果が収められています。
※著作権に配慮し、以降の写真は拡大ではご覧いただけません。
→1964年のオリンピックの公式ポスター、その1。
亀倉雄策さんにより50年も前にデザインされたものです。いま見ても、とてもカッコイイですよね。デザイン界では、いまだにこれを超えるものがない、と言われているらしいですが、納得です。
※出典:原田が寄稿している「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」公式写真集(東京国立近代美術館・刊)より。
←1964年のオリンピックの公式ポスター、その2。
1964東京五輪に対しては、聖火ランナーのイメージが強い方も多いのではないでしょうか。
※出典:「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」公式写真集(東京国立近代美術館・刊)。
→1964年の東京オリンピックで開発され、当時の競技会場や東京都内の各種施設でじっさいに使用されたピクトグラムの数々。
「トイレの男女マーク」もここから始まり、世界に広がり、一大イノベーションとなりました。
当時のデザイナー全員が、これらの成果を社会共有財産とすべく、いっさいの権利を放棄する署名に進んで同意したエピソードはよく知られています。その是非はともかく、そういった心意気が、世界中にピクトグラムを普及させたことはまちがいありません。
※出典:「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」公式写真集(東京国立近代美術館・刊)。
←同じく1964東京オリンピックで、実際に使用されたピクトグラムの一部。ひと目で何を示しているかがわかります。
※出典:「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」公式写真集(東京国立近代美術館・刊)。
→選手団のデレゲーション・ユニフォーム(正装用ブレザー)と開会式・閉会式のプログラム。ユニフォームのデザインは、ご存知VANなどのブランドで知られる石津謙介さん。
まるで50年前の開会式での入場行進の風景がよみがえってくるようですね。
※出典:「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」公式写真集(東京国立近代美術館・刊)。
←美しいスタンプ(切手)の数々。収集家の方々の垂涎の的だったといいます。
1964年の東京オリンピックは、一方で、デザインの祭典でもあり、日本のデザイン文化の夜明けとなった場でもあったわけですね。
※出典:「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」公式写真集(東京国立近代美術館・刊)。
→オリンピック競技種目を表現したピクトグラム。それぞれの競技がもつ特徴と躍動感を見事にとらえています
山下芳郎さんのデザインによるものですが、当時、山下さんは、ビデオがまったく普及していない中で、全体の流れから、ジャストな一瞬をどうやって見出していったのでしょうか。ほんとうに素晴らしい!!
※出典:「東京オリンピック1964デザインプロジェクト」公式写真集(東京国立近代美術館・刊)。
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